ラルタンについて

著書のご紹介

イクメン世代・驚きの夫婦生活&新消費

ただトモ夫婦のリアル

2010年9月/日本経済新聞出版社




【目次】
はじめに
 ガンプラで別居、夫婦の会話はツイッター。衝撃の20~30 代夫婦
第1章: ママになっても「おひとり妻」したい!
 「私たち、主婦で、ママで、女です。」/3 年で4 回失踪した「おひとり妻」 ほか
第2章: 草食系イクメン、スカートをはく?
 会社を休んで撮影会に参加/新婚でも「夫婦別寝室」が当たり前 ほか
第3章: わさびをケチって、4万円のホームベーカリーを買う理由
 「楽しくなければ面倒なだけ」/子ども手当でパパ改造 ほか
第4章: 夫(妻)より親、の「親ラブ族」
 思春期でも「ママと入浴」が4 人に1 人超/結婚後も「近接居住」が急増 ほか
第5章: これからも「ただトモ夫婦」でいいですか?
 急増する「インビジブル・ファミリー」/「とりあえず結婚」の時代 ほか
おわりに
 草食系イクメンとおひとり妻は、なぜうまくいかないのか?

昨年から今年にかけて、話題の「イクメン」。
彼らは家事・育児の分担にも積極的で、妻ともラブラブを公言するケースも多いもの。

でも実は! 1年半、20~30代のイマドキ夫婦を取材してみると、妻と夫の思惑は大きく違い、「ただの友達=ただトモ」関係の夫婦が増殖していたのです…!


ガンプラで別居、夫婦の会話はツイッター

「いまの20~30代夫婦は、その上のバブル夫婦とはまったく違うらしい」
……以前から、マーケティングの世界では半ば常識のようにそう言われてきました。

ですが、牛窪や弊社スタッフが1年半の夫婦取材を試みたところ、見えてきたのは「想定外」の、驚きの夫婦の姿。

たとえば、リビングや冷蔵庫を「オレ領域」「妻ワールド」と領域分けする、夫婦の会話を毎日ツイッターだけで済ませる、「夫がガンプラを捨ててくれないから」と、電車で20分の距離に住むのに「別居婚」を続ける、そして「解散!」のひと言であっさり離婚する……といった具合。


共働き妻+イクメン夫=「ただトモ夫婦」?

もちろん、子どもがいないDINKSだけではありません。ママとパパでありながら、年末年始はそれぞれの実家に帰って過ごす、という夫婦も、何組も目にしました。

とても夫婦とは思えない、まるで「ただの友達」のよう……「ただトモ夫婦」の命名は、そこから生まれました。

でも冷静に考えると、いまの20~30代にとっては結婚前から「男女平等」が当たり前。

結婚後も、妻は共働きが必然だし、夫も家事・育児を分担する「イクメン」を求められる。
平等で割り切った「ただトモ」の関係は、いわば時代の必然だった。牛窪はあるとき、そう気づいたといいます。


なぜ妻は「おひとり妻」になりたいのか?

夫たちは、不況の影響もあって「見栄よりイエ(家庭)」に回帰。パパ用育児グッズや父娘で習い事など、イクメン市場をグイグイと牽引していました。

ただ一方で、驚いたのは、妻たちの間に「ひとりになりたい」という「おひとり妻」欲求がものすごく高まっていること。
取材してみると、カフェやネイルサロン、イエナカでちょっとしたおひとりさまを楽しむのは当たり前。なかには、子どもを置いて突然「温泉でリラックスしたい」と失踪したり、夫に隠れてひとり趣味のバイクで遠乗りしたり……。

表面上は「ラブラブ」を公言しながら、夫への関心がまったく頭にない、ただトモ妻も続出。だからこそ、「解散!」のひと言で簡単に離婚するんだなと、思い至りました。


なぜ、20~30代の「ただトモ夫婦」では、夫と妻にこれほど意識ギャップが生まれてしまったのか。「イクメン夫」と「おひとり妻」がうまくいくコツは、何なのか。
この本では、「ただトモ夫婦」のリアルすぎる生活やセキララな声を通して、「夫婦とは?」「結婚とは?」を楽しく、ときに意味シンに考えます。
マーケッターや、婚活中のシングル男女の皆さまにも、ぜひお読みいただきたい1冊です。